犬島での訪問

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    手前の島が犬島 奥が小豆島です

     訪問看護ステーションキャストの訪問エリアは広く瀬戸内海に浮かぶ犬島まで訪問を行っています。
     犬島は岡山市内唯一の有人離島で、総人口 44人、うち65歳以上人口 32人で高齢化率 72.7%の高齢化の進む島です。岡山市の宝伝港をフェリーで出発し8分程度で到着(運賃は片道300円)。医療機関は西大寺で開業されている先生の分院があり週に1回診察が受けられます。また、ドラマのモデルにもなった済生丸(診療船)による診察・健診が月に1回受けられます。

     現在キャストから訪問させていただいている方は3名で、皆さん歩行器を使用し島内を移動されています。
     遠目から見ると結構平坦な島であり起伏の差は少ないように見えますが、写真にある通り起伏は激しく、私たちでも結構な運動量になる程度の高低差があります。車での移動は可能ですが島内に車は2台しかなく、基本は自転車か徒歩となります(自転車で登ることは至難の業)。生活していくうえで歩行器での歩行は必須であり、特にフェリー乗り場までの移動は犬島で生活していくための必要条件となります。一番遠方のお客様で自宅〜フェリー乗り場までの距離が700m、道中の高低差14mであり80歳代の方にとってはかなり過酷な状況にあり、実際に片道1時間半近くかかり休憩を4回から5回はとるとのことでした。現在のところ奥様とお二人で移動が行えている状況ですが、今後、難しくなる可能性もあります。担当させていただいている皆様はできるだけ長く島で過ごしたいと考えておられ、一時島を離れて暮らしてみたものの馴染めず、再び島に戻ってこられた方もおられます。島での生活は本土と比べ制限が多く、移動の負担軽減の為、セニヤカーを利用しようとしても、犬島へは輸送費が高いこと、坂の勾配角度による制限等により導入ができない状態です。介護保険等の保険制度の使用、行政の施策では島内で制限があり解決できないことも多く、本土に住まれている方と同じようにサービスを受けられない現状にあります。しかし、近隣住民とのつながりはとても強く、お互いのことを知りすぎているぐらい知っておられ(知りすぎは良し悪しですが...)、独居で住まれている方も数名いらっしゃいますが、街中でのそれとは異なり、お互いに声を掛け合い、助け合うことで島での生活を安心して、安全に送ることができ、住み慣れた島でできるだけ長く生活したいという思いが実現できています。
     島内での互助の関係は自然と出来上がっていますが、街中ではなかなか協力を得られない部分であり、地域ケアシステムを構築していく中で互助の部分に関しては今後とても重要な部分となっていくと考えています。現状、地域の組織や行政と一緒になって行う、地域の「互助」力を高める活動も重要になっており、キャストとしても地域の方々の互助力が高まるべく地域活動の一端が担えるよう積極的に活動を行っていこうと考えています。

    犬島の夕日です。奥の山は金甲山です。

    訪問看護ステーションキャスト
    野尻 方博

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